(後編) オーディションを受けたいと思ってから受けに行くまで
こんにちは! Tomoです!
これはオーディションを受けたいと思ってから受けに行くまで(後編)です。まずはこちらをご覧ください。
前編では大まかなことが決定。今回はより細かい計画を立て、実際にオーディションに行くまでを書いていきます。
❺フライトチケットを買う
戦いの場はアメリカ🇺🇸
オーディションに行く日が決まったらようやく飛行機のチケットが買えます!
飛行機の価格相場は12万円〜15万円。
購入する日が出発日より近いと高い(約20万円)遠いと安い(約10万円)。
前編で何でも早めに!と念押ししていたのは、1秒でも早く飛行機のチケットを買いたいから。
二年目になれば、常に頭の中にあるのは「ああ。今この瞬間にも安い飛行機は売れてゆく。。。早く飛行機の予約をしたい!!」です(笑)
地方住みが夜行バスでディズニー行く時のあの気持ち。
さっきまで高校生だった我々、こんな高額の取引が絡む決断なんかしたことない。この段階で怖気ずいて諦める人も。
・友達の持ってるヴィトンの財布 10万円
・大学の先輩が3泊4日のグアム旅行 17万円
・お兄ちゃんが車の免許を取得 28万円
・友達が一人暮らしにかけた初期費用の総額 30万円以上
自分で高額の手続きをする機会が今までになかっただけで、何をするにもお金ってかかります。お金の使い方も額も人それぞれ。
「あなたにとって今一番お金を使いたい目的はなに?」
これが価値観の違いってやつ。
アメリカ国内の移動でも3万とか5万とか平気でします。アメリカ人だって国内なのにそれだけ出費して毎月オーディションにやってくるのです。DCIに挑戦する事は初めて自分で決めた自己投資。経験を買うという事。(またお金の話もしましょう!)
まあ、もう後戻りするのもナンセンスなので、「格安飛行機 ダラス」とかでネット検索。
お金があああ、、って悩んでいる間にも安い飛行機はなくなってゆくううう!
今回は一番一般的な、金、土、日の 3days Auditionの場合で説明!
だいたいのスケジュール。
金曜の午後に集合。土曜が一日オーディション。日曜の正午くらいには終わって解散。
集合と解散の時間が分からなくて飛行機のチケットが買えない場合は直接メッセージして質問!もちろん英語で(笑)
返事がなくても気にしないで😊
コーマネージャーとかスタッフとか何人かに聞けば誰かしら反応してもらえるはずです。
祝!
英語を使ったはじめてのコミュニケーション!
オーディション前にメッセージのやり取りをして自分の存在を知ってもらう事はとっても良い事だと思っています。
私は人生初のDCIオーディションで集合時間の5時間前にアメリカ到着みたいな飛行機でいきました。(あほなん?)
当時は不安と緊張のあまり気がつかなかったんですが、あきらか体は時差ボケで平常ではなかったし、唇や顔も浮腫みまくり。脳みそはアドレナリンが大放出。最後の方には集中力も切れていました。
初めての長時間フライト。
初めてのアメリカ。
初めてのひとり海外。
不安な事が沢山ある上に長時間フライトで心も体もクタクタ。言葉の通じる東京でさえはじめて1人で歩くのは緊張するものです。。
その状態で、良いパフォーマンスに集中できますか?
できれば一泊ホテルで睡眠を取り、次の日の朝にはストレッチ。英語で自己紹介する練習なんかしちゃって(笑)万全の状態で向かえると余裕持って過ごせるかも!
あと注意しておきたいのは安いという理由だけで買わない事。
いくら安くても飛行機の乗り換えに十何時間も待つとか(又はその逆)、全然違う国で乗り換えとかだと大変。フライトスケジュールは結構重要。
自分でやるのが大変という人は、旅行会社に頼むのが確実です。
「○日の○時にここについて○日の○時にここを出たい。」とか、「この辺で宿泊できるところを予約して欲しい」と相談するだけで一番最適なプランを組んでくれます。DCI三年間ずっと同じ人にお世話になってていつも応援してくれるんだ〜みたいな話も。
手探りで自分で買った結果、
・英語を読み間違えて全然違う空港行きのチケット買ってしまった。。。
・乗り換えの為に丸一日空港で過ごす羽目に。。。
・時差のことをすっかり忘れて一日ずれた便を購入していた。。(私)
みんな色々失敗してます(笑)
やべ。やらかした。。。どうしよう。のやつ。
少しお金はかかってしまっても確実な飛行機が買える事を優先して。ちなみに帰りの便は、終わり次第帰っても、もう一泊してもどちらでも大丈夫かなと思います!
❻アメリカ滞在中のプラン
慣れている人は飛行機も自分で確保。現地では友達宅に泊まったり、中には空港泊するイケイケジャパニーズもいます。私も泊まる所なんか向こう行ってから適当に決める(時もある)。
そんな人にアドバイスされた人。。。
大丈夫。無理は禁物です。笑
余計なハプニングが発生してオーディションに集中出来なくなる事を避けるためにも確実なプランを立てましょう😊
・どこに泊まるの?
・どうやってホテルまで行くの?
・何でオーディション会場まで行くの?
・お腹すくかな?
・食事をできるところはあるかな?
疑問を紙に書き出してみるといいです!
3days Auditionの場合。オーディション中は会場の体育館とかで寝ます。
シャワーもみんなで一緒に浴びる。
食事はコーから支給されるので3食又は4食たべられます!
この辺も自分で確認!コーによって微妙に違います。オーディションパケットやHPできちんと説明しているはず。それでも分からなければ、コーのスタッフにメッセージで質問!こういう事は内部の大人以外に聞いても確実ではありません。分からないままには絶対しない。
何か起きてもなんとかはなる。でも渡米の目的はオーディション。余計な心配事が起きて、自分のパフォーマンスに支障が出たら本末転倒です。安心して過ごせるように計画を😊
チケットが買えたら入国するために必要不可欠なESTAの申請も忘れずに!これがないと入国できません!
https://esta.cbp.dhs.gov/esta/application.html?execution=e1s1
❼練習と英語の勉強
やっと自分の練習に集中できます。
特に初めての人は、本来の目的を忘れてしまう程ここまで辿り着くので大変。。!実際一番、時間をかけたいのはここですよね。この段階にいかに早く突入できるかが、オーディションで成功するためのポイント。
動画を見たり、レッスンを受けたり、トレーニングしたり!自分が今できることをどんどんやっていこう!
やっぱりオーディションっていかに好印象を与えられるか。
・体幹で支えられた上半身、引き締まった体。「何分でも楽器持てます!」と言わんばかりの筋肉質な腕。
・3ヶ月間ハードな練習についてこれる?ユニフォーム似合う?と心配になってしまうような見た目。
どっちの人を選びたくなりますか?
綺麗事抜きで、マーチングってヴィジュアルの世界。
身長の高いアメリカ人と並んだ時に、身長差を感じさせない魅力的なカラダで挑めばアピールにだって繫がるはず。
身長低いから落ちるかな、とか気にする暇があったら今すぐボディメイク。トレーニングすることで歩き方にも絶大な効果が。
「英語って勉強したほうがいいですよね?、、」
こればっかり周りに質問していた3年前の私。どういう答えを求めていたのでしょうか。。。
過去の自分に言ってやりたい。
聞く暇あるなら今すぐ勉強して!笑
初めてオーディションに行き全てを悟った。。帰国後すぐに勉強開始(笑)3年経った今でもネイティブの中に一人に入れば頭の中「???」です。。。
人生初のオーディションで "How many camps can you come?" と聞かれ、こんな簡単な英語さえ理解できず "I don’t understand I’m sorry." しか言えなかった。合格の為ならいつでもキャンプ行く気満々だったのに。。。自分の中の熱い想い。伝えられないことがこんなにも悔しいなんて。涙出ました。
あの偉大なキャプションヘッド(監督)に、しかも英語で話しかけられたらもう緊張で頭真っ白(笑)(笑)
・4分音符で吹いてみて!
・16分音符きざんでみよう!
・音階やります!
・178章節目から!
↑これ英語で何ていうか答えられますか?
ドレミはアメリカ英語で何ていう?とか、基本的な音楽用語がすぐ理解できないとちょっとキツイです。逆に最低これが分かればオーディションはついていける。(と、私は思います。ブラスのことしか分かりません。。)
あとは、体の部位。「膝(Knee)を床(Ground)について背中(Back)を丸めて〜」とか、「つま先(Toe)から歩いてかかと(Heel)は浮かして〜」とか。
ヴィジュアルオーディションの時すぐに理解できますか?
英語が分からなくて理解できなかっただけでも、言われた事が出来ていなければ悪目立ちは避けられない。(まあその中で頑張る姿勢が評価されたりするんだけど😂)
PenもAppleもPineappleも知らなくていいから、音楽用語、使う言葉を中心に勉強!!
言葉の壁にぶちあたった時の衝撃を少しでも吸収できるようにコツコツと学んでいこう。
❽持ち物の準備
日本人限定の持ち物。ポケットWiFi。
「アメリカはワイファイ環境が良いから!」そう言われていざ行ってみたが全然そんな事ない。全然知らない国。言葉も通じない。困った時のグーグル先生もビクともしてくれない。コーのスタッフとも連絡が取れない。。。。
「やばい。どうしよう。。。」
早めにポケットワイファイを借りる手続き!
こういうやつ↑
私は今からアメリカ行くってなっても携帯が使えない。のは絶対に不安なのでその辺は完璧にしたいタイプ。(ポケットWiFiレンタルする以外にも携帯使う方法は色々あります)
「あれ、オーディションマテリアルの持ち物リストに日本で手に入らないものが書かれてある!!」(あるある)
そういう時は、アメリカ人メンバーに買ってもらい後でお金を渡すとか、スタッフに連絡するとか、日本人経験者に借りるとかすると良いかも!
向こうで買うのはちょっときびしい?
アメリカ予想以上に広いです。。。ちょっとスーパーに買い物いくのも車いります。。。笑
なんとかなるだろうの精神で持っていかないのは、チームによってはNG。。
殆どの場合、日本人だから仕方ないよ!って済ましてもらえると思いますが、マイナスな印象は出来るだけ与えたくないので対策を。用意できなかったとしても何かしら行動してみて。
なかったら死ぬのが寝袋!
オーディション会場の学校とかでみんな一緒に眠るので寝袋、エアマットは必須!
アメリカ人の友達、初のキャンプで寝袋持ってくるの分かってなくて床の上で寝たらしい。
「私こんなとこまで来て床で寝て一体何がしたいの。。」って最悪だったとか(笑)
よくわからなかったら、DCI経験者に借りるのがおすすめ!(ツアーが始まってもいるものなので今買っといたって損はないんですが。。)
各自ホテルとか用意しないといけないコーもあります。きちんと確認して😊
❾いざオーディションへ!
やってきました渡米当日!そしてオーディション!!パニックになることも起きます。
でも、ちゃんと準備してたらなんとかなる。大丈夫!
これだけのプロセスを一人で全部こなし、はるばる日本からオーディションキャンプに来たのです。自分のことを知ってもらい、たくさん吸収する。忘れてはいけないのが、楽しむ事!!!
まとめ(最も読んで欲しいのはここから)
DCIの挑戦を決断
(パスポート申請)
↓
受けるチームを決定
↓
登録、オーディションパケットをダウンロード。
キャンプに行く日きめる
↓
フライトチケット購入
ESTA申請
↓
滞在中のプランニング
↓
練習、英語、準備の集中期間
↓
渡米!!!
↓
オーディションを受ける
何も知らない状態からこれだけの事を順序通り進めていくのって、まじで無理。
人に聞きまくって情報集めて。順番間違え、二度手間。(笑)
「もうおま、スーパーマリオブラザーズかよ。。ひとつクリアしたら次から次へと敵現れるやん。。。」
〜3年前の思い出を紹介〜
とりあえずパケットとかパスポートというアイテムをゲットする事は理解。でも、やり方が分からない。。。ネットで調べまくる。読めない英語と戦う。
そこでクレジットカードで支払う事が判明!
「え、クレジットカードってどういうカードやっけ。。。」
高校卒業したばっかりでクレジットカード持ってる子なんかほとんどいません。現金が全てやと思って生きてきました。
「アメリカはカード社会って聞くし銀行いって作っといで!」とオカン。
ほう。アイテム獲得するためにまずはカードをゲットしに行くらしい。大学の授業の合間に良くわからんまま銀行へ駆け込む。
「クレジットカード?!ていうやつ作りたいんですけどっ。。。!!!」(なんか銀行一人で来るの初めてやし、こわいなあ。。)
その2週間後やっとクレジットカード家に届いた!「いや、どんなけ待たすねん!!」思わずツッコミ。
「。。。えーーっと、それで?どうやってパケットの支払いするのかな?😊。。。(泣)」振り出しに戻る。
その後も色々あって、なんとか飛行機の予約が完了!よっしゃー完璧!思ってたら、
と誰かに教えてもらう。
「いやESTAってなんですか?!パスタやったら知ってますけど!!!」
もおお完璧やとおもってたのにいい!!また敵現れたあああああああ!(号泣)
こんな事の繰り返し。
こうして、なんとか迎える事ができたオーディション当日。もうなんかマリオでいう「ラストステージ」来た。みたいな気分。
キャプションヘッド(監督)とかクッパにしか見えへんもん。
「やっと会うことが出来たなクッパ!!ピーチ姫(コントラクト)はこの私が頂いてみせる!!!!!」って感じ。(ま、これは冗談やけど。てかマリオよく知らんし。😂)
親も学校の先生もマーチングすら知らないのにDCIのことなんかもっと知らない。アメリカ行ったことある親がいたらラッキーなほう。
私「アメリカのフロリダってところいかなあかんねんて。」
父「フロリダ?それってアメリカの右にあるん左にあるん?」
こんな感じですよもう。右とか左とかその表現なんなん??!それまずやめて??!みたいな(爆笑)
親に頼って生きてきてしかなかったから、こんなにも自分で何もかも計画するような事。初めてだったんです。
留学も、学校とか留学斡旋の会社が色々サポートしてくれる。ネット上には情報が無数に。
でも DCIはすべて自分。
だからこそ常に行っておきたいこと。
情報収集。
そのチーム出身の日本人、(それよりも)アメリカ人にメッセージを送ってみる。DCI経験者に質問する。留学経験のある友達、海外に詳しい先生。だれでもいいです。ネットでもYouTubeでもいい。常に情報を集めること。
無知なのに、人の目ばっかり気にして「一人でこっそりオーディション受けよう。。。」そんな考えこそ本当に身の程知らず。
私のところにも日本人だけでなくアメリカ人からも相談のメッセージが来ます。もちろん、みんな会ったことのない人。ドラムコーって人との繫がりがすごいんです。素晴らしいなあ。私もいつも困った時は誰かに助けを求めて来ました。
不安なことはDCI経験者に正直に相談!恥ずかしがることなんてないです。知らない世界に飛び込むんだもの、なにも知らないのは当たり前。
行くまでに現実を知った気になって、やっぱり受けるのやめる。。。なんて事がないように、早め早めの行動で確実なステップを踏んでいこう!👍目標に向かって一歩一歩進んでいきましょう!
いかがでしたか?
みんなオーディションの結果しか言わないからなかなか知られることはないんですが、完全手探り状態で失敗とか不安を乗り越え、これだけのことを自力で行っていたのです。
大学、バイト、一般団体の練習。ボランティアで母校の指導。慌ただしい毎日の合間をぬって。
技術面の努力も沢山した事でしょう。
誰かがオーディションから帰って来たら「受かった」とか「落ちた」とかそんなことだけに意識を向けるのではなく
「お疲れ様。よく頑張ったね。」
と、まずは声をかけてあげてほしい。
そんなことを思いながら、この記事を書き終えようとしています。
中には過剰な表現や人によっては違和感を感じる情報もあったかもしれません。人それぞれのストーリーがあるから意見も様々。大切なのは色んな人に話を聞く事。そして自分で考え決断することです。
少しでも多くの日本人がDCIで活躍できる事を祈って、これで終わりにします。
最後まで、読んでいただきありがとうございました!!!